右手の奥の方には、お子様のお客様にも喜んでいただける郷土玩具やおもちゃのコーナーがございます。
小さなお子様にとって、旅先でのお買い物はとても嬉しくて楽しい思い出になるものではないでしょうか。
実際、私も幼い頃、宿泊先の旅館のおもちゃ売り場が特別輝いて見えました。何なのでしょうね、あの魅力(笑)。両親もいつもより少しお財布の紐が緩くなっていて、旅の思い出にとキーホルダーやぬいぐるみを買ってもらった覚えがあります。
というわけで、お子様との思い出作りに、またお孫さんへのお土産などにぜひオススメしたいのが、「出雲崎の紙ふうせん」です。
弥彦から長岡市を挟んだお隣の出雲崎町では、日本海に面した立地ゆえに漁業はもちろん、北前船の寄港地として、また佐渡島からの金銀の荷揚げ地として大いに栄えてきました。
しかし冬になると海が荒れ、漁に出ることができなくなります。そこで代わりの仕事として生まれたのが紙ふうせん作りです。漁師の奥さんの手仕事としても最適でしたし、多くの町民が参加できることから貴重な冬場の収入源になったそうです。大正8年(1919年)から始まり、その後首都圏でも作られるようになりましたが時代とともに衰退し、今では出雲崎町にある「磯野紙風船製造所」さん一軒のみ。国内シェア100%の貴重な存在ですね。
紙ふうせんというと、赤・黄・緑・白の紙を張り合わせたシンプルなものを思いうかべますが、さすが元祖! 出雲崎の紙ふうせんは一味違います。
羽とクチバシがついたトキや足のついたタコ、ヒレのついたフグなど、丸とは限らないところがユニークなんです。モビールのように吊るして楽しめばインテリアにもなりますよね。
紙と糊でできていて空気を入れると膨らむボール。軽くて薄くて外国人へのお土産にも喜ばれそうです。2020年の東京オリンピックを通して、新潟から世界へと広がってくれたらいいな、なんて思っています。
ぜひ手軽なお土産として「出雲崎の紙ふうせん」を楽しんでいただけたらと思います。